cafe de psyche

検定試験、始まる(08年4月)


ずいぶん久しぶりのコラムであります。半年以上ですが、ここに書きたくなるくらいびっくりした事が。それは、心理学の検定試験が始まる、というお話であります。

日本心理学会を始めとする日本の心理学関係の学会が作っている連合「日本心理学諸学会連合」が、その名も「心理学検定」なるものを始めるとのこと。第1回の検定試験は2008年9月に開催、と日本社会心理学会のサイトで知りましたが、まあ、びっくりであります。話はあったけど、一気に具体化したなあ、と。ちょっと現場から離れているとこれです(^^;)

10領域からそれぞれ20問ずつ、合計200問が出題され、資格は1級、2級に別れるとのこと。日本心理学会の認定心理士の人には資格取得へ特典もあるそうです。受検申し込み期間は5月15日からということで、えらい近い話じゃないか、という展開であります。

どんな問題が出るのか、サンプル問題がサイトに載ってます。いくつか問題を引用させていただきますと、

19世紀にライプチヒ大学で世界で最初の公認の心理学実験室を創設したのは誰か。
  1. Darwin, C.
  2. Brentano, F.
  3. Kretchmer, E.
  4. Jung, C. G.
  5. Wundt, W.
記憶を宣言的記憶と手続記憶とに分類したとき,次の中で,宣言的記憶に分類されるものは何か。
  1. エピソード記憶
  2. プライミング
  3. 技能学習
  4. 古典的条件付け
  5. 知覚学習
Piaget, J. による認知発達の段階で,特に児童期の特徴を示しているのは何か。
  1. エディプス期
  2. 感覚運動期
  3. 具体的操作期
  4. 形式的操作期
  5. 前操作期

なんか、どっかで見たことあるような、この程度の問題は、心理学を勉強した人であればさくっと答えたいところです。サイトには「試験に出るキーワード」も公開されておりまして、ここをベースにすれば、試験問題の参考図書くらいは作れそう。

心理学検定も認定心理士資格と同じで、学門としての心理学の基礎をどのくらい理解しているか、それを評価する試験っぽいので、持ってるからといって何かになるようなものにはならないでしょう。ただ、心理学を勉強した、その知識をチェックするにはもってこいの試験かもしれない、とは思う。

どうでもいいですが、試験問題の中にある

生活習慣に起因する三大死因としてあげられているのは何か。

これは心理学なんだろうか。どっちかって言うと、保健衛生というか、疫学な感じがしますが。